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Arnoldi法はKrylov部分空間の正規直交規定を求める方法である。
QR法により非対称行列の固有値を求める時やGMRes法による連立一次方程式の求解に使われる。
Arnoldi法はGram-Shumitの直交化に従ってKrylov部分空間の正規直交基底を求める。
  1.   Chose a vector of norm 1
  2.   For Do:
  3.     
  4.      For Do:
  5.        
  6.        
  7.      End Do
  8.     
  9.      If then Stop
10.     
11.   End Do
3行目でj番目の基底を求めた後、4,5,6,7行目でGram-Shumitの直交化を行い、j番目の基底を1〜j-1番目の正規直交基底と直交させる。8,9,10行目で直交化させた基底を正規化している。
Arnodi法のアルゴリズムから以下の式が成立つ。
ここでを用いた
ここで、行列を行ベクトルがであるの行列であるとする。また、行列はij成分がArnodi法のアルゴリズムの際のである、の行列であるとする。すると、以下の式が成立つ。
ここでは次のような単位ベクトルである。
左からをかけると、,より
が成立つ。
グラムシュミット(Gram-Shumit)の直交化の代わりに修正グラムシュミット(Modefied Gram-Shumit)の直交化を用いると、数学的には結果は変化しないが、丸め誤差の影響が小さくすることができ、精度の高い直交化ができる。修正グラムシュミットの直交化を用いたArnoldi法のアルゴリズムは以下のとおり
  1.   Chose a vector of norm 1
  2.   For Do:
  3.     
  4.      For Do:
  5.        
  6.        
  7.      End Do
  8.     
  9.      If then Stop
10.     
11.   End Do
5行目において修正グラムシュミットのアルゴリズムはグラムシュミットのアルゴリズムと違って1からi-1番目の正規直行基底を取り除いたベクトルに対して内積を計算している。